NEWS
2018.06.12
6月9日(土)、訪日観光客でにぎわう浅草で、「浅草ハラールツアー」を開催しました。
(公財)中島記念国際交流財団の助成を受け、(独)日本学生支援機構留学生地域交流事業の一環として行われたこのツアーには、約40名の鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐の学生と教職員が参加しました。
今回のツアーで講師をされた芝山則敬氏は、ムスリム、ベジタリアン、ヴィーガン(完全菜食主義)にも対応するケータリングやカフェを運営する(株)日本SI研究所の飲食事業部担当者です。
第一部は芝山氏より、「浅草の店舗でのムスリムやベジタリアンへの対応」をテーマに講演がありました。
訪日観光客が日本で困ることの中に、食について英語表記やメニューがないこと、食品情報表示が一括表記で成分が分からないことをあげており、各店舗の改善や取り組みが必要であるとのお話がありました。
そして「ムスリムが来てから取り組むのではなく、すでにお店で出しているメニューでハラール対応が出来ないか工夫すること」が重要と指摘しました。さらに、ご自身の経験から、「実際にムスリムやベジタリアンの方とコミュニケーションをとり、その中で意見をもらい対応してゆくことが大切」であると強調しました。
第二部では、台東区の官民が連携し作成した「ムスリムおもてなしマップin台東区」を片手に、街に出て浅草のムスリム対応を視察しました。老舗の飲食店にハラール認証の掲示を見つけると、学生たちは「和食や和菓子もハラール対応」という事実に驚いていました。
その後の意見交換では、留学生達が口々に自国の大学ではハラールやベジタリアン対応が充実している事を語り、最後に日本SI研究所が運営するサムライ?キッチンのハラールやヴィーガン対応のお弁当を試食してツアーを締めくくりました。
参加した学生からは、「ハラール弁当を実食したら、日常で食べているものとほぼ変わらず美味しく、食材が限定されるので味も限られると思っていた偏見もなくなった。」「訪日客がより快適に安心して食事ができるために、まず提供しているメニューの食材をチェックすることが大切だと思った。飲食店を営む日本人が少しでも意識することで、良いおもてなしに繋がると思う。」「曖昧に理解していたハラールについてしっかり根底から知識を固めることができた。ムスリムやヴィーガンの方にいかに配慮が足りていない事がわかった。」といった感想が聞かれ、満足度の高いツアーとなりました。
鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐では、このツアーで学んだことを生かし、10月13日(土)に「食を通じて学ぼう、世界のダイバーシティ」という講演会を実施します。地域の人々と一緒に食を通しての異文化理解やおもてなしを考える機会を設ける予定です。