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2014年度　秋冬講座
11) シルクロードの美術を旅する

講義内容

すでに世界遺産に登録されているバーミヤーン石窟、敦煌莫高窟に、本年6月、天山回廊のシルクロード諸遺跡が加わった。
本講義では、シルクロード各地の美術を詳細に分析することによって、風土と美術の連関、その土地の人々の信仰心などを明らかにする。

各回テーマ

(1) バーミヤーン石窟の大仏　— 失われた大仏にシルクロード文化の縮図を見る —
(2) クチャ?キジル石窟の壁画ドルナ像　— なぜ涅槃関連の図像が多いのか —
(3) クチャ?クムトラ石窟の壁画仏坐像　— 中国の仏画様式が伝わった時、絵はどう変わったか —
(4) トゥルファン?ベゼクリク石窟の壁画衆人奏楽図　— 絵師の想像力はどこまで及ぶか —
(5) 敦煌莫高窟の十王経図巻と地蔵十王図　— 閻魔さまは本当に怖いのか —
(6) 青海省同仁県ゴマル寺の仮面と壁画　— 仮面のイメージは絵画のそれとどう違うのか —

講師紹介

専攻 ： 東洋美術史（特に中央アジア絵画史）福岡県生まれ。九州大学大学院博士課程中退。東京国立博物館、東京文化財研究所に勤務。東京文化財研究所による敦煌莫高窟壁画の保存修復共同研究、ユネスコのクムトラ石窟保存修復事業に参画。チベット仏教圏の宗教儀礼の調査にも参加。