大学院文学研究科主催の学術講演会を下記の通り開催いたします。
皆さまのご参加をお待ちしています。（参加無料?申込不要）

鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐大学院文学研究科主催　客員教授学術講演会

Horror Stories and Popular Perceptions of Folklore Study
「ホラーストーリーを通して見る、人びとの民俗学のイメージ」

【演者】ジェフリー?A?トルバート 氏（ペンシルベニア州立大学ハリスバーグ校助教授）
【日時】2024(鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐6)年1月18日（木）16：30～18：00
【会場】３号館３階大会議室（オンライン視聴併用）　鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐へのアクセス
【主催】鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐大学院文学研究科
※参加無料（どなたでもご参加いただけます）
※対面?オンライン共に事前申込不要
※講演は英語で行われますが、質疑等は日本語?英語どちらでも結構です。

対面参加のほか、Zoomによるオンライン視聴も可能です。
オンライン参加をご希望の場合は、講演当日に下記オンライン視聴ページにアクセス頂き、視聴用のZoomURLよりご入室ください。

【講演要旨】
アメリカの民俗学（folklore study）は、研究理論?方法の「パフォーマンス的転回performance turn」（規範や構造から実際の行動やそれが発生する文脈への焦点の転換）や「反省的転回reflexive turn」（調査研究等における研究者側の自己反省?批判の開始）の影響を受け、20世紀末に大きな転換を遂げました。今日の民俗学は、言語人類学や文化人類学と密接に関連した特定の伝承文化を体系的に把握?記述する民族誌（民俗誌）的な学問分野となっており、民俗学者たちは自分たちの研究を「ヴァナキュラー（地域に根付いた）文化」、すなわち誰もが毎日関わっている普通の日常文化の研究と位置付けています。
　以上のように民俗学はここ100年余りの間に大きく変化しましたが、専門外の人びとが持つ民間伝承（folklore）に対する見方はほとんど変わっていないようです。本講演では、民間伝承をもとにして作られて世界的に人気となっているホラー小説を例にとり、こうした大衆文化の中に描かれた民間伝承と、民俗学が明らかにする民間伝承との間にズレがあることを指摘します。そして、ホラー小説に描かれている民間伝承が19世紀～20世紀初頭の古いものに留まっていることを明らかにします。その上で、正当な学問としての民俗学のイメージを確立するためには、民俗学者は所属する大学?研究機関や国の境界を越えて協力する必要があると論じます。

Horror Stories and Popular Perceptions of Folklore Study
American folklore study underwent a major shift at the end of the 20th century under the influence of the "performance turn" (a shift in focus from norms and structures to actual behavior and the contexts in which it occurs) and the "reflexive turn" (a focus on the role of the ethnographer in the research encounter). Contemporary folklore study is an ethnographic discipline, closely related to linguistic and cultural anthropology, and folklorists call the processes they study "vernacular culture": ordinary, everyday culture in which everyone is engaged every day of their lives.
Although the study of folklore has changed greatly in the last 100+ years, the way non-academics think about folklore has remained largely the same. In this talk, I will point out the lag between representations of folklore in popular culture and academic folklore study, using the example of horror stories based on folklore, which have gained worldwide popularity across a variety of genres. I will argue that the understandings of folklore represented in these works stem primarily from the 19th and early 20th centuries. I will also argue that folklorists must work together across institutional and national borders to establish a clear sense of disciplinary identity.

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