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2024.07.08
研究開発管理の理論体系を通じて企業経営を考察する、社会イノベーション学部の「研究開発管理論」。7月5日(金)の授業では、富士通株式会社より志賀真之氏をゲストスピーカーとしてお招きし「みんなで考えるリアルなイノベーション~ 太陽光発電のリアル社会課題を一緒に考えよう~」というテーマで講演していただきました。
志賀氏が実際に依頼を受けている「太陽光発電を使ってコンテナ型データセンターを動かしたい」という案件を例に、①観察?共感、②問題定義、③アイデア抽出、④プロトタイプ、⑤検証、と段階的に解決策を導く過程が紹介されました。「受けた依頼をそのまま解決するのでは新しいイノベーションは生まれない、顧客の目的を見極めて、顧客の予想を上回る解決策を提示することで本当の課題解決になる」と言う志賀氏。ご自身の今までの経歴も踏まえて、与えられた仕事をするのではなく、自分から課題を見つけて解決を目指すことの大切さを強調されました。そして、イノベーションを起こす人材になるためには、常にアンテナを張り自分と違う視点を知ること、深く掘り下げて考えること、周りのことに興味を持ち自分の世界を広げていくことを大切にして欲しいと学生たちに語りかけました。
授業後の学生たちのコメントでは「授業で学んでいたような開発までの過程を実際の現場でも行なっているとわかり、知識だけでも身につけておくことの重要性を感じた」「これまで給与やネームバリューばかりを重視していたが、自分も仕事を楽しめるかどうかを基準に就職活動をしてみようと思った」「当たり前の考え方に縛られず、新しい何かを生み出すために挑戦し続けたい」といった感想が寄せられました。学生たちにとっては、研究開発のリアルな仕事を知るだけでなく、社会で働く上での考え方やマインドも学べた貴重な機会となりました。
志賀氏は社会イノベーション学部の「イノベーション?マネジメント実践演習」にも毎年ご協力いただいており、社会課題への向き合い方について有意義な知識や思考法を伝えていただいています。
志賀真之氏プロフィール
富士通株式会社ミッションクリティカルシステム事業本部
UNIX&FXシステム事業部UNIXシステム技術部所属。
ハード設計技術者として入社後、6年目で製品企画担当に抜擢。周囲に興味を持ち協力しあうことで海外市場開拓など活躍の場を広げる。現在は高い性能と信頼性を要求する顧客にプロフェッショナルサービスを企画し提供している。