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2025.03.04
鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐文芸学部マスコミュニケーション学科の山内香奈准教授のゼミナール学生12名は、2024年10月29日に小田急電鉄喜多見総合事務所で「鉄道利用者向け安全啓発教材:車内編」の発表会を開催しました。この教材は、小田急電鉄の安全?技術部と喜多見乗務所の協力を得て作成されました。
山内ゼミナールでは、日常生活に潜むさまざまなリスクに対する人々の認識や、それに基づく意思決定の特徴を心理学の視点から学んでいます。また、これらに関する学術的知見を社会問題に応用し、具体的な解決策を考えることにも力を入れています。
鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐と小田急電鉄は2024年度から、鉄道異常時の利用者の協力行動に関する共創活動を行っています。この活動では、電車内で緊急事態に遭遇した際に利用者がどのように協力行動をとれば被害を減らすことができるかを学び、実践するための啓発教材を作成しました。
安全啓発教材 ワンシーン
発表会では、以下の3つのテーマに基づいた安全啓発動画やクイズが紹介され、小田急電鉄の社員の方々と意見交換が行われました:
1.災害発生時の車外避難方法
2.非常ドアコック、消火器、貫通扉の使い方
3.窓、非常通報装置の使い方
教材作成の際、学生たちが実際に車内の非常用設備を操作したり、車外に避難したりした経験を通して感じたこと、疑問に思ったことを大切にし、それらをできるだけ教材に反映するようにしました。例えば、非常用設備のボタンを押すとどのような音がどれくらいの音量で流れ続けるのか、また、通報装置で係員とどのような会話をすることになるのかなど、知っているといざという時に行動しやすくなる知識を整理しました。また、動画の見せ方についてもテレビの報道番組の制作に携わる方から助言を受け、修正を重ねました。これらの取り組みにより、小田急電鉄の社員からは「我々は係員目線で考えがちですが、今回は利用者目線の別の角度から考えることができて新鮮でした」「利用者視点に立った啓発教材になっていて、利用者により伝わりやすいと思います」といった高い評価を受けました。
朝夕の通勤列車では、見知らぬ他者と密接して時間を過ごすため、緊急時には利用者の行動やふるまいが被害の大きさに影響を与えることがあります。山内ゼミナールでは、このことを多くの人に知ってもらい、より望ましい行動がとれるようになるための情報の伝え方の工夫や技術(情報デザイン)について引き続き考えていきます。
発表会の様子(写真提供:小田急電鉄)