フランス語圏の文学
フランス語圏の文学
フランス語で書かれた文学作品を読んで、作品の生まれた時代と社会について考えるゼミです。フロベールの『感情教育』を通して二月革命(1848)当時の女性の権利運動について、女子学生の書いた卒論が印象的でした。
ゼミの名称を「フランス文学」としていないのは、欧米の大学で「フランスおよび比較文学」と呼ばれることが多くなっているように、作品や作家の特徴、そして文学の制作と読みが時代や社会とどのように関わっているかを、広い視野で捉えるためです。「フランス語圏」としたのは、スイスやベルギー、そしてカナダのケベック地方のフランス語話者への配慮とともに、地理的な感覚を持って作品に接したいからです。