文化史学科
日本古代の歴史2 飛鳥と古代国家
6?7世紀史を概説した入門書で、分かりやすく書かれています。
『平成の大合併と地域社会のくらし-関係性の民俗学』
本書は、平成の大合併を経験した地域を事例に、地域社会で暮らす人々がともに生きるためにどのような模索を試みているのかを検証したもので、住民の自律性を前提とした地域自治の可能性を論じている。
『日本の民俗信仰』
本書は、民俗信仰の研究史をざっと辿った後、巫者とシャーマニズム、現代社会と民俗信仰など興味深い12章が続き、民俗信仰の基礎的知識が得られるべく、構成されています。
『人はなぜフィールドに行くのか』
私はこの編著に、「落語のようで、民族誌のようで 夢とうつつの間のフィールドワーク考」という一編を寄せています。私の担当章以外にも、フィールドワークの可能性と豊饒に触発される章がたくさんあります。
『民俗学事典』
「祭礼と芸能」の章の編集を私が担当しました。他にも、従来の民俗学にとらわれない、幅広いトピックを取り上げて解説しています。
『日本と中国 — 相互誤解の構造』
日中両国の言葉と文化の類似性と独自性を歴史的に検証し、両国の相互誤解から相互理解への道を探り、わかりやすく書かれている。
Global Issues: A Cross-cultural Perspective, University of Toronto Press, 2013(ペーパーバック版)
本書は、日本ではあまり議論されることのない、「イスラム女性が纏うベールやイスラム女性が行う女子割礼は単に女性を抑圧するだけのものなのか?」、「欧米流の美意識や身体イメージはアジアやアフリカの文化にどのような影響を及ぼしているのか?」、「同性婚が世界で容認されつつあることはいったい何を意味するのか?」、「世界で頻発する民族紛争の本当の理由は何なのか?」、「国境を越えた大規模な人の移動(移民)は世界をどう変えて行くのか?」などといったきわめて今日的でビビッドなテーマやトピックを文化人類学の観点から検討したものです。
本書を読めば、世界を巻き込んで議論が戦わされているこうしたホットな問題について、欧米中心のフェミニズムや芸術、美学、法学、国際関係論、政治学などとはまったく異なった見方をする文化人類学のあり方に大いに驚くことになるでしょう。
なお、本書は、文化史学科の2年生以上を対象とした「文化史演習III-B」(文化人類学分野の演習)で、2013年度以来講読しているテキストです(図書館に3冊収蔵)。比較的平易な英語で書かれた本書を読むことでツールとしての英語に慣れるとともに,グローバル化した今日の社会と文化を読み解くための基本的な文化人類学の語彙や考え方を習得することができるでしょう。