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2024.02.08
2023年12月24日(日)に開催された「アカウンティングコンペティション第8回(2023)」に経営学科上田晋一ゼミナールの3年次生が参加し、前回大会に続き「審査員特別賞」を受賞しました。
アカウンティングコンペティションは、会計分野の大学生がチーム単位で研究成果を競い合う大会です。学術研究分野と実践研究分野に分かれ、先行研究、研究プロセス、独創性、プレゼン、質疑応答の観点から専門家による審査が行われます。第8回大会は、23大学、29ゼミ、71チームの参加がありました。
上田ゼミ「Team Water」は、学術研究分野で「ウォーター?ディスクロージャーの現状 近年の日本企業の開示を手がかりに」という研究報告を行いました。特定の審査項目が極めて優れていたチームを表彰する「審査員特別賞」に選出され、賞品として「楯」とAmazonギフト券1万円が授与されました。
加藤李香さん(チームリーダー)のコメント
審査員特別賞を頂くことができてとても嬉しく思います。今回の発表を通じて、テーマ選びの重要性や研究の方法を学ぶことができました。審査員の先生方からは有益なフィードバックも頂きました。今後に活かしていきたいと考えています。
高崎子穎さん(副リーダー)のコメント
今回のアカコンでは他大学のゼミの研究報告をたくさん見聞きすることができてとても有意義でした。研究テーマが独特だったり、プレゼンが圧倒的だったり、学ぶことが多かったです。同じく今後に活かしていきたいと考えています。
<研究の概要>
ウォーター?ディスクロージャーの現状 近年の日本企業の開示を手がかりに
近年、サステナビリティ情報開示の制度化が進められています。希少な水資源の管理に関する企業情報は、開示が推奨されるサステナビリティ情報の重要な1つと考えられています。しかし、日本企業の水情報の開示を実証的に分析している研究は、今のところわずかな海外論文があるのみです。
本研究は、「CDP水セキュリティ」を介して水情報の開示が要請されている日本企業277社をサンプルとして、水情報の詳細な開示がどのような要因によって決定づけられているのかをロジスティック回帰によって検証しています。(1)水ガバナンスのレベル、(2)水使用量売上高原単位、(3)「IFRS S2号」で指定されている水集約的業種に該当するかどうか、(4)各社の任意開示書類のテキスト情報をAIで解析したスコア、の4つを主要な説明変数とし、コントロール変数を加えて検証を行いました。
検証結果として、国際的に「水集約的」であると指定されている業種に属する企業ほど詳細な水情報の開示には消極的な傾向があることなど、サステナビリティ開示基準の適用に向けた諸課題を明らかにしています。
アカウンティングコンペティション