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  • 2020.01.25

    経済学部神田教授、2019年度産学協同商品企画の成果発表会(全3社)を順次開催

 鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐経済学部経営学科神田範明教授と企業との産学協同商品企画の最終発表会が昨年10月~12月に相手先企業で順次開催されました。
 神田ゼミは教授退任のためゼミ生は4年生のみとなり、呼びかけに応じて集まった3年生有志11名が3つの企業と2019年2月以降の約8ヵ月間(ほぼ月2回のペースで)、教授の指導の下で企業の商品企画?開発担当の方々と濃密なミーティングを行い、活発なディスカッションを重ね、どのチームも優れた商品の最終提案にまで至りました。いずれも神田教授開発の方法論「Neo P7」に基づいて遂行した、一般企業を上回る内容の商品企画プロジェクトです。3件共に仮説発掘のための調査、アイデア発想、アンケート調査等を実施し、高度な解析手法を駆使して魅力的な提案を行いました。発表内容もさることながら、堂々としたわかりやすいプレゼンテーションは企業の方々に大変に好評をいただきました。各社のビジネスの新たな発展に寄与する極めて重要なテーマばかりであり、学生諸君も身の引き締まる思いで参加し、多くのことを学ばせていただいた8ヵ月でした。

 発表順に紹介します。なお、すべて商品化を想定したリアルな商品企画ですので、内容はごく概略のみとしてあります。

1.明星食品株式会社(10月11日発表) 

 明星食品株式会社は渋谷区千駄ヶ谷に本社を置く、「チャルメラ」「中華三昧」「一平ちゃん」などで全国的に有名な即席麺のメーカーです。本年で創業70周年を迎え、新たなヒット商品創造を目指して、経済学部経営学科3年生4名(男子2名、女子2名)の大学生有志と企業側3名で2019年2月~9月の8ヵ月に及ぶ本格的な商品企画を行いました。
 即席麺のターゲットである鸿运国际_鸿运国际app_中国竞彩网重点推荐生約20名に依頼してインスタント食品についてフォト日記調査(食べた食品の写真とその感想を提出してもらいます)を実施するなどで仮説案180件を創出し、その中で要望の高く、実現可能性のある優良案15件を抽出しました。学生へのインタビュー調査で意見を聴き、一般消費者への徹底的なWebアンケート調査(予備調査約10,000名、本調査500名)を行い、仮説を評価多様なデータ分析技術を駆使して最終的には大きな需要が見込まれる3案を提案し、同社から高い評価をいただきました。下は同社における学生の発表風景と社員の方々との記念写真です。

2.スマイルアンドサンキュー株式会社(11月22日発表)

 スマイルアンドサンキュー株式会社は新宿区西新宿に本社を置く、整骨院?治療院の経営を行う会社です。都内を中心に26店舗を有し、今までの整骨院の常識を越えた「感動の治療」を患者に提供することを目指しています。2018年度に行われた、神田教授の商品企画についてのコミュニティ?カレッジに社長?久保田氏が参加されたことを契機に2019年度の産学協同研究が実現しました。テーマは「新たな発想による、患者本意の治療システムの構築」です。整骨?整体?リラクゼーション等の店舗は雨後のタケノコのような勢いで増加しており、同社ではインターネットを活用した患者本位の新サービス開発を目指し、2019年4月~11月の8ヶ月間に及ぶ研究を実施しました。
 経済学部経営学科3年生2名、文芸学部芸術学科3年生2名の計4名(全員女子)の大学生有志と企業側3名で研究を行いました。まず、教授と学生計5名で同社と競合する店と同社店舗、のべ17店舗でリラクゼーション体験の覆面調査を行い、皆で感想を発表し合いました。次に仮説発掘法、アイデア発想法を用いて計約340件もの仮説案を創出し、メンバーの検討で有用な15件に絞り込みました。本格的なグループインタビュー調査で消費者の生の意見を聞き、更に、大規模なWebアンケート調査(予備調査10,000名、本調査約680名)で仮説を評価いただいてデータ分析を幾度も重ねました。最終的に優位性?現実性?安全性の高い「患者さんに新しい価値で感動してもらえる治療システム」の新規提案を行い、同社から高い評価をいただきました。以下は同社会議室における学生の発表風景と、社員の方々との記念写真です(学生1名は都合で欠席)。

3.泉工医科工業株式会社(12月19日発表)

 泉工医科工業株式会社は文京区本郷に本社を置く、病院などの機関で使用される高度な医療機器の専門メーカーで、本年で創業80年を迎えます。「人の生命を支える」多数の装置を製造販売し、医療の発展に大きな貢献し続けています。
 今回のテーマは同社医療機器の中核である人工心肺(手術中に心臓、肺の代わりをする生命維持装置)のポンプ等の中枢器具を病院に送り届けるパッケージの研究です。手術の際に梱包箱を開け、器具を取り出し、人工心肺装置に接続して稼動するまで、1分1秒でも早く?安全に設置せねばなりません。この改良は他のあらゆる機器にも要求されるため、同社の重要な課題でした。
 この課題に経済学部経営学科3年生3名(男子1名、女子2名)の大学生有志と企業側4名が2019年4月~11月の8ヵ月間取り組みました。まず学生達が実際に梱包を解いて設置をする実体験を行い、率直な感想(問題点)を述べ合いました。次に実際に病院で使用される臨床工学技士(医師の指示のもとに人工呼吸器、血液透析装置、人工心肺装置などの高度医療機器を操作し、治療のサポートを行う医療技術者)の方々21名に仮説発掘のためのアンケート調査を依頼し、34件の仮説を得て、使えそうな16件に絞り込みました。使用時の映像を見ながら更に全員でアイデアを出し合い、最終的に14件の優れた仮説案に集約しました。
 再度アンケート調査を実施し、約70名の技士の方々に仮説案を評価していただき、分析を繰り返し、最高のパッケージ案を提案しました。
 以下は同社?本社会議室における発表風景と、社員の方々との記念写真です。